マーケティングに効く!カスタマージャーニーとペルソナの関係とは?

マーケティング施策の設計において、よく聞く「ペルソナ」と「カスタマージャーニー」。この2つをなんとなく使っている、あるいは混同しているという方も多いのではないでしょうか?

しかし、マーケティングを成功させるには、ペルソナとカスタマージャーニーを“セット”で設計することが不可欠です。

本記事では、それぞれの違いと関係性を明確にし、実際の活用事例や図解を交えながら、なぜ両方が必要なのかを解説します。

ペルソナとは?:ターゲットの“人となり”を描く

まずはペルソナの定義を確認しましょう。

ペルソナとは、理想的な顧客像を具体的な人物として可視化したものです。年齢、性別、職業、ライフスタイル、価値観、課題などを細かく設定し、マーケティング施策の「誰に届けるのか?」を明確にします。

例:ペルソナの一例

  • 名前:佐藤花子(32歳・女性)
  • 居住地:東京・港区
  • 職業:IT系ベンチャー企業の広報担当
  • 課題:SNS運用やWebマーケの知識不足。社内で相談できる相手がいない。
  • 目標:効率よく集客できる方法を見つけたい

このように、ペルソナは「個」としての顧客理解を深め、コミュニケーション設計の軸になります。

カスタマージャーニーとは?:顧客の行動と心理を“時系列”で描く

一方で、カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスを認知してから購買、さらにはファン化していくまでの行動や思考を段階的に可視化したものです。

これは「いつ、どこで、何を考えて、どう行動するか」を時系列で描くもので、顧客体験全体を俯瞰して改善ポイントを洗い出すのに役立ちます。

一般的なカスタマージャーニーのステージ

ステージ顧客の状態タッチポイント例
認知商品やサービスを知る広告、SNS投稿、SEO
興味・関心情報を集め始めるブログ、比較サイト、LP
比較・検討他社と比較して検討する資料請求、事例紹介、口コミ
購入・申込実際に購入・申込を行う決済ページ、営業提案
リピート・紹介満足して再購入や紹介を行うメルマガ、サポート対応

ペルソナとカスタマージャーニーの違いと関係性

比較軸ペルソナカスタマージャーニー
目的理想の顧客像を明確にする顧客体験の流れを把握する
フォーカス「誰」に届けるか「いつ・どこで・どう動くか」に注目
構成要素属性・価値観・課題・行動傾向など認知〜購入までの心理・行動プロセス
活用のタイミング企画・ターゲティング設計時施策の全体設計・改善時

関係性のポイント

カスタマージャーニーを描くには、前提として“誰のジャーニーなのか”が明確である必要があるため、ペルソナの設計が不可欠です。逆に、ペルソナだけでは施策のタイミングやチャネルの選定が曖昧になりがちなので、ジャーニーと組み合わせてこそ真価を発揮します。

実例:BtoB企業のマーケティング施策における活用

あるSaaS企業(BtoB向けの営業管理ツールを提供)は、以下のようなペルソナとジャーニーを設計して成果を上げました。

■ペルソナ:中堅企業の営業マネージャー(35歳、課題:進捗管理の属人化)

  • 情報収集は主にGoogle検索とLinkedIn
  • 過去にMAツールを導入したが活用しきれなかった

■ジャーニー施策:

認知SEO記事「営業管理ツール 比較」
興味・関心ホワイトペーパー「営業チームを強くする5つの仕組み」DL
比較・検討オンラインセミナー&活用事例紹介
購入個別相談&カスタマイズ提案
リテンション操作ガイドやメール講座で継続利用支援

結果:リード獲得数が前年比180%、商談化率も20%向上!

このように、ペルソナとカスタマージャーニーはマーケティング設計における車の両輪のような存在です。

まとめ:ペルソナ×ジャーニー設計でマーケ施策の精度を上げよう

  • ペルソナは「誰に届けるか」を明確にする
  • カスタマージャーニーは「どう届けるか・いつ届けるか」を設計する
  • 両者を連携させることで、マーケティング施策の精度・一貫性・成果が格段に向上する

もしあなたのチームが、なんとなくターゲティングや施策にズレを感じているなら、まずはペルソナとジャーニーの設計を見直してみてはいかがでしょうか?

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